こんにちは、宮入個別指導塾 講師のあみTです。
現在では、学校の授業以外に塾に通っている生徒がほとんどという話も聞きます。
塾に通う目的は様々ですが、塾の授業スタイルの多様化によりこれまで以上に多くの選択肢があります。
特に受験期が近づくと、現在の塾で受験を乗り越えられるのかという不安から、塾の掛け持ちを検討する人もいるのではないでしょうか。
私は3年間、大手映像授業塾、個別塾2か所の講師を経験してきました。
(現在は宮入個別指導塾のオンライン授業専属)
生徒の中には塾の掛け持ち(併用)をしている生徒もいます。
そして、私自身も高校生当時は、集団授業と映像授業の塾を掛け持ちしていました。
そもそも、塾の掛け持ちで成績は上がるのでしょうか?
またメリット・デメリットは?
結論としては、塾にもよるが塾の掛け持ちはタブーではなく、塾の「使い分け」を意識すれば成績向上が期待できると考えています!
私自身の高校時代と塾講師の経験を元に解説していきます!
【経歴】
■生徒時代:掛け持ち経験あり
数学と英語は集団授業、化学は映像授業の塾
■塾講師時代:映像授業予備校で担任助手、2か所の個別塾で講師職
目次
【塾の掛け持ちのメリット】
①自分の生活ペースで勉強できる
②学習環境が選べる
③カリキュラムを比較して検討できる
【掛け持ちのデメリット】
④経済的負担の増加
⑤やることが増える
⑥指示の違いに迷う可能性がある
【塾の掛け持ちのメリット】
まず、塾の掛け持ちのメリットは何といっても選択肢が広がること。
勉強法に限らず、授業を受ける場所やタイミングも塾選びの大きな指標になると思います。
私は、中学は英語と数学でそれぞれ別の集団授業の塾に通い、高校からは数学と英語は引き続き集団授業と化学は映像授業の塾に通っていました。
①自分の生活ペースで勉強できる
塾を掛け持ちしていた際に徹底していたのは、使い分け
(塾の形態に応じた使い分け:集団授業/映像授業 など)
で自分のペースで勉強するようにしたことです。
例えば、
集団授業で主要教科の予習→学校の授業→家や塾の自習室での演習の流れ
映像授業の塾では自分のペースで土日に予習→学校の授業後に復習
以上のように塾の種類で使い分けていました。
私は集団授業が毎週決まった時間に授業があり、映像授業の塾では自分の好きなタイミングで授業を受けることができたため、生活リズムが作りやすかったです。
②学習環境が選べる
例えば、現在通っている塾が「先生の授業は自分にあっているが、自習室は人が多くて使いにくい…」など、気に入っているポイントと補填したいポイントがあるときには、他方の塾に行くのも選択肢のひとつです。
(例)質問や自習室はA塾。授業を受けるのはB塾。
実際に生徒の中には、あえて学校から近い塾に通い平日は帰宅途中の塾によって自習をし、土日に駅の近くの塾に自分の中でわかりやすいと思う先生がいる塾に授業を受けに行くという生徒もいました。
私は映像授業の校舎の自習室が放課後に使いやすかったこともあり、集団授業の校舎ではなく映像授業の校舎で勉強していました。
先生に気軽に質問できる自分の性格的にも、映像授業の塾のみでなく、直接質問できる環境があることはかなり勉強の助けになりました。
また、塾の雰囲気で決めるのもオススメです。
先生との相性が悪かったり、利便性が悪かったりすると、塾への足が遠のいてしまう生徒は少なくありません。
気に入った環境や雰囲気、先生がいる塾選びも重要なポイントです。
③カリキュラムを比較して検討できる
塾はそれぞれの「売り」があります。
各塾の「売り」を上手く使えれば、理解も深まり大きな成績アップにつながりやすいと思います。
複数の塾のカリキュラムも比較してより自分にあったものを選択することができるのは大きなアドバンテージだと考えられるでしょう。
特に、高校3年生では塾によってかなりカリキュラムの進め方に差が出ると思います。
例えば、過去問をやるという勉強も、A塾では問題は各自で解いたうえで独自の解説を授業として行う、B塾では解答時間も含めて夏期講習のように実施し、解答は既成のものを使ってわからないところを質問しながら進める、など。
高校3年生の1年の勉強進捗は塾の形態に大きく左右される点だと思います。
比較しながら自分にとってベストな選択肢を選べるのは、塾の掛け持ちをしているからこそのメリットです。
私が高校3年生の時には、過去問10年分は映像授業の塾で実施しました。
理由としては、映像授業の塾と集団授業の塾を比較したところ、集団授業の塾では、一斉に問題を解く時間が夏休みの決まった期間でした。
一方、映像授業の塾では、自分のペースで問題を解くことができ、解説授業も都内のプロ講師の解説をみることができました。
同じ問題を解くにも、塾のカリキュラムの比較ができたことで、時間を決めて確実に解くより、解説授業が丁寧な方が自分にあっていると思い、後者で勉強することにしました。
今考えると焦らず着実に進めることができたため、力もついたので、この決断は間違いではなかったと思います。
また、高校3年生に限らず、どの塾を掛け持ちするかの吟味は肝心です。
最近では数学や英語に特化した塾もあります。
教科を特化している塾に通う生徒に話を聞くと、特化しているだけあってかなりクオリティの高く丁寧な塾が多いように感じます。
そのため、教科を特化した塾で特に強化したい・弱点を補う、他の塾でそれ以外の教科を進める、という生徒も多くいました。
これもカリキュラムの比較を意識した塾の掛け持ちといえるでしょう。
【掛け持ちのデメリット】
次に、デメリットを紹介します。
デメリットを上げると大きく3つあります。
④経済的負担の増加
一番に、塾の掛け持ちでの経済的負担は大きいことは間違いないと思います。
生活に支障をきたすほどに家計を圧迫してしまうのは問題です。
塾によっては、教材費や季節講習代など追加で費用がかかる場合もあります。
入塾前によく確認することをオススメします。
⑤やることが増える
高校生になると、毎週のミニテスト、学校での課題や自分で勉強したいことがあることでしょう。
成績向上には何よりも復習が必要であることを考えれば、塾の掛け持ちをすると塾で扱った問題の復習(必要であれば予習)も2つ分必要になるため、やることは増えます。
思うように自分の勉強に時間が割けなくなってしまう可能性もあります。
塾の課題で学校の授業がないがしろになってしまうことも避けなければなりません。
特に、高校受験では内申点も受験での大きなポイントです。
やることは増えて大変でも、上手く復習ができるサイクルができれば大きな成績向上に繋がることももちろんありますが、塾の掛け持ちに失敗してしまう生徒の中には、学校の課題が多いうえに塾の授業や復習もあって、どちらもこなすことができなくて負のループにはまってしまう生徒もいます。
心配な気持ちは痛いほどわかりますが、あれもこれも…と授業を取りすぎて本末転倒な結果に終わってしまわないように注意が必要です。
⑥指示の違いに迷う可能性がある
勉強は「情報戦」だとよくいわれます。
実際にその通りだと思う反面で、その情報に惑わされてしまうことが多くなったように感じます。
塾の掛け持ちをすると、担当の講師によって勉強法や進路についてのアドバイスに相違があることがあります。
一方の塾でこの点数や進度であれば問題ないといわれても、他方の塾で不十分だと言われてしまえば、当然どちらを信じればいいのかと、困惑してしまい精神的なストレスになる可能性もあります。
また、学校の先生と塾での相違も度々見受けられます。
掛け持ちしている塾同士でも言っていることが違う、となれば不安になってしまうかもしれません。
ここまで、メリットとデメリットを解説してきましたが、いかがでしたか?
デメリットを前に、塾の掛け持ちを辞めよう…と思うのはまだ早い!
ここで、デメリットに対して実体験を踏まえた解決策を紹介します。
塾の掛け持ちで、最も重要なのは明確な使い分けです。
では、使い分けとは具体的にどうすればいいのでしょうか?
塾講師を通じて生徒の話を聞く中で、塾を掛け持ちで成功するパターンとして大きくは2通りあるように感じます。
パターン1:教科を変える
塾ごとに教科を決めておくのはかなり勉強をスムーズに進めることができる成功パターンだと思います。
例えば、英語や数学などはそれぞれの教科に特化した塾で、他の教科は別の塾(個別や映像授業も多い)にしているという掛け持ちです。
数学、英語、国語という主要教科を早めに固めてしまおうという成績上位層や、苦手教科だからこそ固めたいという生徒に多いように感じます。
教科に特化した塾でなくても、自分にあったわかりやすい授業の先生がいることも大きな決定の要素になるでしょう。
また、地歴理科は学校の進度が遅い場合や、意識をしないと演習時間が確保しにくいことも多く、主要3教科に比較して演習が後手に回ることが多いため、学校以外の選択肢として塾に通う生徒も一定数います。
さらに、教科別で塾を分けると塾によって情報に相違が出にくいので、勉強にも専念しやすくなります。
パターン2:主軸とする塾と補佐的な塾
自分の中で、メインとなる塾とサブになる塾をあらかじめ決めておくことも、成功パターンの1つだと思います。
例えば、塾の授業形態で使い分けする方法があります。
集団授業は予習用(メイン)で他の塾(個別や映像授業)で復習兼演習をしている(サブ)というパターンです。
一方の塾ではまかないきれない演習やわからない部分の解消に他方の塾を使っているという生徒もかなり多くいます。
ここで、塾の形態は勉強の方法として大きく影響すると思います。
例えば、個別指導は1人ひとりのペースで勉強できるのが強みである一方、周りのペースがつかみにくいのが弱点です。
一方で完全に自分のペースではなくても、集団授業など周りのペースがわかる場所にいると、自分がどのあたりにいるのかを知る指標にもなります。
特に受験期は周りの頑張る姿が自分へのプレッシャーになり勉強に向かう姿勢にプラスになるという声も生徒からよく聞きます。
また、受験情報の提供やカリキュラムなど内容についても、臨機応変にそれぞれの長所を取ることで塾の掛け持ちのメリットを最大限に発揮することができます。
この場合、生徒の母数が多い塾や大手の塾になるほど、全国的な過去の事例を含めた受験情報の研究が徹底されていることが多いです。
普段はサブでも受験情報もメインはA塾、メインの授業と受験情報の比較対象はB塾と決めておけば、抜け目なく情報戦も戦うことができます。
優先順位を確立しておくことで、勉強法や情報に相違があっても優先順位が高い方の塾や講師の話を信じていくと決めておけばかなり安心ですよね。
主軸とする塾と補佐的な役割をする塾での使い分けでは、このように両方の良いとこ取りができるので、成績アップにつながる大きなメリットがあります。
まとめ
ここまで、塾の掛け持ちのメリット・デメリット、掛け持ちする場合のコツを紹介しました!
実際に塾講師をしていると、生徒で掛け持ちをしている生徒は多く、(塾にもよるが)理由がある上での掛け持ちはタブーではありません。
塾の掛け持ちで不安がある場合は、直接塾の講師に相談してから決めてもいいと思います。
(実際に私も相談されたことがあります)
もし今通われている塾で「物足りないなぁ…」と感じる部分があれば、ぜひ宮入個別指導塾へご連絡下さい!
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