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勉強しない中学生をほっとくとどうなる?3人の実話とプロ講師の本音

①放置したらやらない中学生(エピソード1)

私が東京の集団塾に勤めていた時の話です。

中学3年生の彼が入塾してきた時、私は驚きました。
今まで全く勉強をしてこなかったのに加え、なんと都立試験まであと10日を切っていたのです(笑)。
お母さまからは「こんなにギリギリですみません、なんとか宜しくお願いします」とのこと。

話を聞くと、彼は3人兄弟の長男で、妹と弟に手がかかるため放置されてきたそうです。
「勉強しなさい」なんて言われたことがありません。
学校では窓ガラスを割ったり、バイクで公道を爆走したり…
他にも問題行動が色々あって、ちょっとここに書くのはためらいますが(笑)、とにかく問題児でした。

そんな彼に対して私たちはあの手この手で接し、テクニックで点数を取れる最低限の部分だけ教えました。
受けた高校は最低ランクの学校で、可能性は五分五分でしたが、なんとか1週間ほどで詰め込んで合格させることができました。
彼も本当によく頑張りました!
まさに奇跡だったと思います(笑)。

印象的だったのは、勉強とは無縁だった彼が、少しだけ勉強がわかるようになってぎこちない笑顔を見せてくれたことですね。

これで一件落着、高校生活楽しんできてね!と送り出したのですが…。
いつもの家庭環境に戻った彼は、せっかく身に付けた勉強法も捨ててしまい…
なんと1か月で高校を退学してしまいました。
そしてバイクで走り回る日々に戻ってしまったのです。

②放置したらやらない中学生(エピソード2)

これも私が東京にいた時の話です。

中学2年生の彼女は、テストで5教科合わせても100点も取れず、入塾してきました。
口癖は「めんどくさい」「やりたくない」でした(笑)。
授業が始まってもボーっと窓の外を眺めていて、どう見ても集中していません。
このままではどんどん勉強がわからなくなり、行ける高校の選択肢も、将来の道も狭まっていきます。
なんとかせねば。

そのご家庭は母子家庭で、ワンルームのアパートに2人で住まわれていました。
お母様はお金を稼ぐために昼も夜も働きっぱなし。
女手一つで子どもを育てる姿はとても立派で尊敬に値しましたが、当然娘さんと接する時間はほとんどありません。
勉強がどんな状態になっているか、まったく把握していなかったようです。

そんなある日、他の子が解けていない記号問題を、彼女だけが正解していたのです。
記号問題なのでたぶん偶然合っていただけですが(笑)、私はここぞとばかりに褒めちぎりました。
照れながらも嬉しそうな彼女のやる気をさらに上げるため、授業の最後に、「次回の授業から自習ノートを見せてくれた人には、スタンプを1個追加します!」という提案をしました。
スタンプを集めると文房具やQUOカードなどの景品と交換できるシステムになっていたため、いわば馬のにんじんです(笑)。

そして次の授業の時、彼女は漢字練習をした自習ノートを見せてくれました。
その次の授業も、その次の次の授業も、たった1ページずつですが、漢字練習をして持ってきてくれました。

あんなに勉強が嫌いだった子が、今まさに勉強へのモチベーションを変えようとしている。
授業にも集中するようになり、塾に来てから初めての定期テストでは点数が伸びていました。
本当に素晴らしいことです。

ですが3か月ほど経った頃。
彼女はパタッと授業に来なくなりました。

退塾していました。
金銭的余裕がなく、長期に渡って通塾することが困難だったのです。

その後の様子が気になった私は、塾に来ている同じ学校の子に聞いてみました。
「あぁ、○○ちゃん全然勉強してないよ。塾来なくなってから、課題も出してない。いつも黒板に名前書かれてる。(=未提出者リストに載っているということ。)」

③ほっといても勝手にやる中学生(エピソード3)

これは私が地元の群馬に戻ってきてからの話で、ちょっと趣旨が変わります!

中学3年生のその女子生徒は、抜群に勉強のできる子でした。
定期テストで5教科470点くらい取っており、志望校は前女です。
これなら受かるでしょうと思い、実際余裕で前期合格しました(笑)。

驚いたのは、お母様はその子に「勉強しなさい」とは一言も言ったことがないそうです(笑)。
「あら、また勉強してるの??」という感じです。
とてもおもしろくて明るいお母様で、娘さんのことを信じていることが伝わってきました。
娘さんも屈託のない素直な子でした。

④【結論】結局ほっといたらどうなる??

勉強をやらない中学生を放置したら、基本的にはますますやらなくなります!
エピソード1の男子生徒は極端でしたが(笑)、大半はエピソード2の女子生徒のようにグズグズと崩れていくでしょう。

勉強をやらなくなれば、学校が楽しくなくなります。
学校が嫌になって、自主退学する子だって少なくありません。
そのまま引きこもりになって、30歳になっても40歳になっても親のすねをかじる、なんてパターンも社会問題として実際あるわけです。

あるいは仕事に就けたとしても、高卒と大卒では、毎月数万円の給与の差が出ます。
生活の質が変わってきますよね。

でも一方で、エピソード3のように、放置しても勉強をやる子がいるのも事実。
何が違うんでしょうか??

⑤放置してもやる子・やらない子、何が違う!?

放置したら勉強をやらないなら、やっぱり「勉強しなさい!」と口酸っぱく言うしかないんでしょうか。
いえいえ、「勉強しなさい」と言ってもやりません。
これは皆さん何度もお試し済みでしょう(笑)。

彼ら・彼女らは、反抗期真っ只中。
頭ごなしに言っても聞く耳すら持ってくれません。

そんな中学生に通用するのは、この3つです。

●ありのままのその子を認めてあげる
●勉強しやすい環境を整えてあげる
●親が真剣な姿勢を見せる

ありのままのその子を認めてあげる

人間には、生まれつき『自分を受け入れてほしい』『自分のことを認めてほしい』という欲求が備わっています。
あんまり難しい話をしても仕方ないかもしれませんが、

マズローの5段階欲求
マズローさんというアメリカの心理学者が研究したもので、こんな図があります。

人間の欲求には5つの段階があって、下から順々に満たされる必要があるという話です。

「目標点数を達成したい」「受験に合格して自分の可能性を拓きたい」と思うのは、一番上の『自己実現の欲求』です。
その下に『承認欲求』と『所属と愛の欲求』がありますね。

つまり、「勉強ができるようになりたい」と思うためには、まず先に「所属と愛の欲求(=家族や社会から愛され所属しているという実感)」と「承認欲求(=今の自分を認めてもらう事)」を満たさないといけないのです。

私は、全国の保護者の方々に問いたい。
「所属と愛の欲求」と「承認欲求」を満たしてあげることなく、すっ飛ばして「自己実現をしなさい!」と言っていませんか?と。
この状態では「勉強しなさい」と言われてもやるはずがありませんし、放置したらますます堕落していくだけです。

大切なことは、勉強ができる・できないにかかわらず、その子の存在を認めてあげることです。
家族の一員として、十分に愛情をもって接してあげることです。

もちろん「勉強ができないならこんな子はいらない!」なんて事を思っている親なんていないと思います。
でも、思っていなくても、雰囲気や素振りからそう誤解させてしまっていたらアウトなんです。

反抗期ですから、いつでもどこでも仲良くお喋りとはいかないかもしれません。
それでも、いったん勉強のことは置いておいて、その子の得意な事・好きな事を褒めてあげて下さい。
勉強が出来るとか出来ないとか、それとは関係なく、気にかけて十分に愛情を伝えてあげて下さい。

私は立場上お金をもらって教育業界で働いていますので、普段は保護者に“お願いをする”ことがなかなかできません。
そんな事言ったら親御さんから「こっちはお金を払って任せてるんだから!そちらでお願いしますよ!」と怒られてしまいます(笑)。
(そういう保護者さんばっかりじゃないですけどね。)

でも、「所属と愛の欲求」と「承認欲求」を一番満たしてあげられるのは、親子の関係なんです。
いくら生徒と仲良くなっても、私たち講師では遠く及びません。
だからぜひそこはお願いしたいと思っています。

そして「所属と愛の欲求」と「承認欲求」が満たされた子は、自然と「自己実現の欲求」へと向かっていきます。
自分の存在が証明されたことに安心して、自信をもって、自分がなりたい姿へ素直になります。

エピソード1の男子中学生が、少し問題が解けるようになって嬉しそうだったと書きましたが、本心から「勉強なんてどうでもいい!」と思っている子なんていません。
みんな「できるようになりたい」「褒められたい」と思っています。
でも素直じゃないし、どうせ自分なんて親からも先生からも厄介者扱いなんだと思っているから、真逆の方向へ走ってしまうのです。

そのベールを剥ぎ取ってあげれば、自然と勉強へ向かう形に近づくでしょう。

勉強しやすい環境を整えてあげる

部屋がゴチャゴチャ、手を伸ばせばいつでもマンガやスマホに届く、テレビもつけっぱなしで誘惑だらけ…

そんな状態では、進んで勉強するようにはなりません。

家の中を整理し、誘惑はいつも目につくような所には置かないようにしましょう。
これだけでもモチベーションが変わってくるはずです。

親が真剣な姿勢を見せる

いつも忘れものをしてくる中学生がいました。
この間は消しゴムを忘れ、その前は勉強合宿の参加申込書を忘れ、今日はテキストを忘れ…。

ある日、そのご家庭から銀行の月謝引き落としがされていませんでした。
とっても嫌な仕事なんですが(笑)、未入金のためお母さまに電話をしました。
すると「あ、お金入れておくの忘れてましたごめんなさい!来週には振り込みますので、振り込み先教えてもらえますか??」と。

そして翌週…
振り込まれていません(笑)。
仕方なくまた電話をかけます。
なんだか借金の取り立てみたいで、本当に気が引けます。
「あぁ~すみません!!振込忘れてました!!」と。

あぁ、これは失礼ですが遺伝かな?と思いますよね(笑)。

親子って、良くも悪くも似てきます。
え、ウチは全然似てませんよって?
いえいえ、気づいてないだけで絶対どこか似てますよ(笑)。

親が「あーあ嫌んなっちゃう」とか「面倒くさい」などネガティブな言葉を発していると、それがだんだん子どもに影響していきます。
外にいる時は仕事で大変なんだから、家にいる時くらい愚痴をこぼしたいよというお気持ちは十分良くわかるのですが、なるべく子どものいる所では避けましょう。

そしてできれば、何か真剣に取り組んでいたり、本や新聞を読んだり、机の上でメモなど書き事をしている姿を見せられるといいですね。
「勉強しなさい」と言う代わりに、親自身が手本となって真面目な姿を見せるのです。
要は『背中で示す』というわけです。
疲れているところ本当に大変だと思いますが、効果は絶大です。

子どもは興味のない素振りをしながら、実はよーく親のやる事を見ています。
自然界の動物たちだって、親の行動を見て生き方を学んでいくのですから、当然と言えば当然なんですね。

ここまで書いた事がうまく組み合わさると、「放っておいたら何もやらない子」から次第に「放っておいても勉強する子」になっていきます。
エピソード3に出てきた女子中学生のご家庭では、自然とこういう環境が出来上がっていたのです。

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